
いざ災害が起こったときに、とりあえず持って逃げるためのナップサック。なかには、懐中電灯、電池、マスク、タオル、ラジオ、水、カロリーメイト、軍手、防風シートなどなど・・・が詰まっています。ちなみに、このナップサックのほかに(一瞬の余裕があれば)座布団も一枚つかんで逃げます。
それと、被災したら、(家族がバラバラの場合に)必ずどこに向かうか?も決めています。
といっても仕事柄、我が家の場合は合流ポイントではなくて、僕は(当たり前ですが)なにがなんでも市役所へ。妻は、ともかく校区の小学校(萱野東小学校)へ・・・その後、状況と必要に応じて第二総合運動場へ。そこに留まって、なんらかの形で相互に安否確認をする約束をしています。
実は、その昔、初めて大阪(箕面)に来たとき、ちょっと驚きました。
それは、阪神大震災で被災した経験があるにもかかわらず、(語弊を恐れず書きますが)大阪の災害対策への意識が、お世辞にも高いとは感じられなかったことです。
静岡で「東海大地震が来るぞ来るぞ」と言われながら(脅され続けて?)育った自分にとって、災害は必ず来るもの。一度、大震災が来たからといって、もう次は来ないというものではありません。
皆さんのご家庭では「災害時にどうするか」の約束ゴトを決めていますか?
我が家のナップサックの中身は、ほとんど100円ショップで揃えたものばかりですが(笑)、それでもOK。それと、箕面市の避難所は、ココに一覧がありますので、ぜひご確認を。
市役所の話になりますが、昨年11月に、豊能地区3市2町の合同防災訓練がありました。様子は、この辺やこの辺、そして、この辺にもレポートされてますが、そのとき率直に感じたのは、「本当の災害発生時に、これで十分に機能するんだろうか?」という疑問。
その場で、防災担当の職員に、箕面市の災害時の対応マニュアルを“本当に機能するモノ”に抜本的に見直してほしいと依頼し、この間、「本当にそれで動くの?」「本当に機能するの?」と、議論を繰り返してきました。
一例ですが、箕面市の災害対策本部は、市役所別館の“6F”に設置されることになっています。でも、実際に大規模災害が発生して、エレベーターが使えなくなることを想像するだけで“6F”に人員と設備を集中させて本当に機能するのか?大丈夫なのか?・・・という疑問が。
これまで、ずっと“6F”が既定路線となっていたため、例えば、防災無線とかタッキー816の緊急放送設備とかも“6F”に整備されてきてしまっています。もちろん、整備にも移設にも、それなりのコストがかかりますから、整備が進めば進むほど、ますます“6F”という既定路線が強固なものになってしまい、コレを覆すのは考えられなかった・・・というのが現実かと。
でも、実際に必要な場面で十分に機能しないならば本末転倒。整備にかけたコストは“本当の無駄”になってしまいかねませんよね。必要なら6Fからの移設コストも辞さないから、本来の望ましい配置を描きなおして、全体の防災計画を改めて組み立ててください!・・・そんなやり取りを重ねてきました。
このほかにも、例えば、防災マニュアルを見直す以前の問題として、そもそも防災マニュアルができていない部門すらあるとのこと。「なんでですか?」と聞くと、防災担当曰く「これまでも各部局にマニュアルを作るようお願いしてはいるんですが、なかなか手が回らないという部門もあって・・・。」。
これは、ハッキリ言って、防災意識の低い各部局側も悪いし、必須事項なのに“お願い”レベルで留めている防災担当も悪い。・・・現在、来月までに全部局で防災マニュアルを整えるよう、防災担当が動いてくれています。
11月以来のこんな経過を踏まえて、再び2月16日に箕面市役所で防災訓練を予定しています。
ちなみに、みんなで建物からゾロゾロと出てくるような、いわゆる“避難”訓練ではなく、災害対策本部や各部門どうしの情報の把握・伝達や対応確認などの動きをシミュレーションする防災訓練です(11月の3市2町合同防災訓練もそうでした)。
「災害対策」とは、“万が一”に備える“保険”のようなもの・・・ではありません。
地震だけでなく、台風や火事など、大なり小なり“毎年のように必ず発生する事態”における“行動ルール”と考えるべきです。そうでなければ、実際に機能するはずがありません。これは、市役所でも、企業でも、家庭でも。
市役所は、これから改めて、この考え方に立って“行動ルール”を組み立てて改善を繰り返していくつもりです。ぜひ、ご家庭でも、まずは「なにか起こったらどう動くか?」の“約束”からはじめていただければと思います。