さて、報道発表は6月末にしていたんですが、ブログに書こうと思いつつタイミングを逸していたことを一つ。
箕面市の中学校では、2学期の9月1日から「デリバリーランチ」を開始します。
価格は400円程度。生徒さんは、当日の朝に申込めば、お昼には栄養バランスのとれたランチが届きます。
箕面市の中学校では、食を通じた親子の絆を大切にする意味から、家庭からの“弁当持参”を基本としています。
それは素晴らしいことなのですが、その一方で、ご家庭の環境によって、また、一時的な事情によって、お弁当を持たせることが難しいことも現実にはあります。そんな子どもにも、栄養バランスのとれた食事が採れる環境を用意すること。育ち盛りの大切な時期にとって、特に重要なことだと思います。
そんなわけで、あくまで“ご家庭でお弁当を用意いただくことが基本”という考えを守りながらも、その補完として、申し込み制のデリバリーランチを導入しようというもの。・・・ちなみに「中学校デリバリー給食を導入します。」というのは、僕の公約の一つ(マニフェスト)でもありました。
他市でも似たようなデリバリー(配達)方式のランチを導入している市町村があるのですが、実は、箕面市の「中学校デリバリーランチ」にはいくつかの特長があります。
・ 当日の朝に申し込みができること (他市はほとんど前日まで)
・ 市の予算支出はゼロ (民間事業者の協力により実現)
・ 箕面市教育委員会が衛生面や栄養面をチェック
実は、他市では、けっこうなお金をかけて(税金を投入して)中学校のデリバリー方式のランチをやっています。
例えば、2000万円以上かけて学校施設を改修(たぶん一時的な保管庫とかだと思うのですが)した市があったり、1食あたりの値段を400円程度に抑えるために補助金を出していたり、配達の人件費を市が負担していたり・・・。
ところが、やってはみたものの、実際の生徒さんの利用率はほんの数パーセント。ヘタをすると数人という実績のところも・・・。これが費用対効果アリと言えるのか・・・僕にしてみるとかなり疑問でした。
そこで、セコいと言われようがなんだろうが「もうちょっとやりようがあるのでは?」と投げかけたところ、教育委員会の職員ががんばってくれて、お弁当屋さんにいろいろと相談してくれました。
その結果、地域の事業者さんの多大なご協力のもと、「価格は400円程度」「栄養チェックあり」「当日朝の予約OK」の“中学校デリバリーランチ”を、市税投入ナシで実現!という目途がたったというものです。
ちなみに大阪府は、1校あたり500万円の準備費がかかると想定して、費用の1/2を府が支援(残り1/2は市負担)するという“中学校スクールランチ補助金”などというものまでご丁寧につくってくれていますが、もちろん箕面市ではそれも使う必要ナシです。
(・・・というか、正直、大阪府も他の市町村も、もうちょっと節約を考える努力をすべきでは?)
少し話題がとびますが、以前から何度か書いている小学校の全面芝生化も、箕面市では、職員が工夫した“箕面版ポット苗方式”を導入して、コストを通常の1/3に圧縮しています。その結果、各方面からいただいたご寄付+府補助金だけでほとんどカバーすることができ、箕面市の負担はほぼゼロで実現することができてます。
芝生化の大幅なコストダウンのことも、中学校デリバリーランチの話も、新聞記者さんとかにお伝えしてるんですが、行政が上手に節約してるって話はあんまり記事にならないんですよね(笑)。・・・読者にウケないのかな?
なにはともあれ中学校デリバリーランチのスタートです。初めての試みなので、まずは9月から無事スタートすること、そして、子どもたちが元気に育つ一助となることを期待しています。
長引く雨も、農作物には天の恵み。

