ここ数日のトピックでいくと、やはり騒がしいのは橋下知事の関西3空港問題についての動き。
特に橋下知事からは空港問題に「北大阪急行の延伸」を絡めた発言などもあり、「なぜ北急の話にまで飛び火するのか?」と橋下知事を訝しがる声や、「鉄道延伸計画に影響するんじゃないか?」と心配する声もお聞きしますので、今日はその点だけ。
ご心配には及びません。・・・実は、「大阪府がそんなに関西空港を活性化したいと言うなら、まず北大阪急行を延伸しろ」というのは、1年近く前から、箕面市が大阪府に対して主張し続けてきたメッセージなのでした。なぜなら関西空港を基軸に考えるなら箕面は一番僻地だから・・・もともと大阪の交通体系は南北軸が弱いんですよね。
・・・というのも、大阪府内にはいくつもの鉄道整備プロジェクトが存在してますが、一斉にGOできるわけがないので、大阪府の立場からすれば、そのなかからどれか選んだり順番をつけて支援していくことになります。そして、どこを優先すべきかの判断には、広域自治体なりの根拠・理屈がどうしても必要なはず。
その根拠、つまり「北大阪急行延伸計画の大阪府内での優先順位をあげる根拠」となりえる検討材料として、箕面市は、大阪府の関心の高い関西空港との関連性を言い続けてきました。(例えば、箕面市が提出したこの資料(PDF147KB)やこの資料(PDF3.6MB)を見てのとおり。)
まあ、ここだけの話、駆け引きの一環・・・と言ってしまえばミもフタもありませんが。
したがって、橋下知事がここで「関西3空港問題」と「北大阪急行の延伸」をリンクさせたというのは、実は、この箕面市のメッセージを受けとめたという意味でもありました。
もちろん、ホンキで大阪国際空港(伊丹空港)を廃港するというなら、北大阪急行の延伸だけでお茶を濁されるわけにはいかず、「関空・都心を7分でつなぐ関空リニア」まで完遂してくれなければなりませんけど。
・・・ちなみに、他にも北大阪急行延伸についての箕面市の資料はコチラにまとめてあります。それと、北大阪急行延伸についての説明会も今日から市内各地でスタートしますので、ご興味ある方はぜひ。
さて、関西3空港問題については、これまでも何度か書いていますが、もともと僕は関空・伊丹の一体経営論者です。ただし(これも以前に書きましたが)「関空リニア整備完了」などすべての状況が整うならば(賛否は別としても)一つのプランとして理解はできる、とも考えています。
いずれにせよ、「30年先の話なら、どうでもいいよ」と、未来を真剣に議論しなくなったら政治は終わりですから、突飛だろうがなんだろうが、ビジョンが出てきたなら、その都度、真剣に受け止めて検討はすべきと思っています。
この間、僕もいろいろと情報収集をしている限りでは、たしかに国土交通省の動きが、想定よりも早く、かつ、大阪に冷たい・・・そんな印象をもちます。
橋下知事の危機感もそのあたりの動きへの反応か?と推測しますが、この危機感を橋下知事が周囲に伝えきれていない、共有できていない。その周囲との温度差の不一致が、目下最大のハードルのような気が・・・。
実は、2月15日に関西3空港問題についてのタウンミーティングがあり、僕も(かなり成り行きで)パネラーに入ることになったんですが、できたら知事から「危機感の本当のところ」を引き出して共有することができれば・・・などとも思っています。いがみあいや誤解でなく、前向きに未来のことを議論するために。
昨年と同じく家の前での“野焼き”に興味津々。地域や消防団の皆さん、おつかれさまです!