うーん、答えがでない・・・こんなとき、けっこう僕は立ち止まって考えます。いろんな立場の意見はあるけれど、それらを一旦全部忘れて、「そもそもなんだっけ?」「どうあるべきなんだっけ?」と。
「図書館がほしい」という要望・・・なぜこれが出てくるかといえば、まあ、乱暴に言えば「近くにあったら便利だから」。そう言ってしまえば、(傍から見れば)とっても利己的にうつる話なわけですが、だったらそれをスッパリ断ることに対して、なぜ僕のなかに違和感があるのか。
スッパリ断る気分にならないのは、今の地域からの声が強いからか?昔から望む声があるからか?・・・いやいや、それらを頭から追いやったとしても僕のなかには違和感が残る。
・・・というわけで、立ち止まって改めて考えてみると、答えは地図にありました。

箕面は市域の南側のに東西に長細く市街地が広がってますが、6つある図書館の配置は明らかに西に偏っていて、東には1つだけ。これは「あるべき姿」ではない。程度問題ならともかく、明らかすぎるくらい偏りのある現実がある限り、税を預かり公平性を根幹とする行政にとって、課題であり続けることは間違いない。
もちろん、歴史的に市街化の早かったエリアにサービスが充足していて、後から市街化してきたエリアにはサービスが追いつかない・・・そういう差異があることは致し方ないです。ゆっくりでも解決に向かうならば、それも一つの道ですが、この件は解決に向かうとは考えにくい。
また、箕面市に1つしかない(1つで十分な、または、1つしか作れない)施設なら、住む場所によって地理的に不公平が出ることも致し方ないです。でも、6つもあるのに地域バランスを逸しているのはやはりおかしい・・・というより「不公平だ」と言われて行政に返す言葉はない。
・・・とするならば、誰かがどこかのタイミングでこの不均衡を是正するしかない。それは、市長や議会にしかできない役割だと思えます。
そして、この不均衡の是正には2つの道があります。
「空白エリアに図書館を増やす」か「過密エリアの図書館を減らす」か。
後者については、たぶん「いくら不均衡だからって、せっかくあるものをなくすってのは暴論だ」という声もあるかと思います。でも、税金は平等に払ってるのに、それが遠いところの図書館の充実に使われる・・・納税者にその不公平感の現実があることを考えれば、僕は決して暴論でもなんでもないと感じます。フェアであろうと思えば。
だから、僕が小野原に「図書館をつくれません」という結論をもっていくときは、同時に「(別の地域の)図書館を減らすこと」も方針化して表明しよう・・・(とっても悲壮感漂う役割ですが)僕はその覚悟でいました。
・・・というわけで、選択肢は2つに定まります。
(1)小野原に図書館をつくる。
(2)小野原に図書館をつくらず、他の地域の図書館を減らす。
「財政に余裕がないから図書館をつくれない」というのが2010年10月頃の結論だったわけです。とすれば、答えは(2)しかなくなるわけですが・・・はたして本当にそうなのか?
当初は「小野原の公共施設をどうするか?」の問題として始まった話ですが、上記のとおり、本質的な問題は箕面市全体のバランスの話。ならば小野原だけで考えて軽々に結論を出していいというものではありません。
ここまで思い至った僕の頭の中には、実に10年以上前から繰り返されてきた箕面の行政改革の経過のことがありました。
(長いので次回に続く・・・たぶん次で完結?)