今回、提出した新年度予算の詳細はこちらに資料を掲載していますが、一番コンパクトにまとめたのは“コレ(予算)”と“コレ(方針)”の2枚(A3)です。
早いもので市長に就任させていただいてから3年半が経過し、4回目の予算編成作業でした。
今回は、今の任期の最後、いわば一期目の集大成(?)となるべき予算案ですが、初めて編成したH21予算以来一貫した自分のスタンスは変わることなく、今回も、財政規律を守り(=子どもたちの世代にツケをまわさない)、かつ、一部には積極投資も仕掛けるメリハリある予算案に仕上げることができました。
箕面市の最大の財政課題である「経常収支」。
H20までズタボロの赤字でしたが、任期最初のH21予算で6年ぶりに黒字化し、その後、4年連続で黒字をキープ。カーブはまさにV字回復で、わずかずつではありますが上昇傾向にもっていくことができました。
箕面市の貯金にあたる「基金」。
H20までは赤字を穴埋めするために取り崩しを続けていましたが、H21以降は踏みとどまり、少しずつではありますが積み増しを始めるところまで回復できています。
こうして財政改革が大きく前に進んできたのは、職員の人件費カットなどはもちろんですが、補助金の見直しなど市民の皆さんにご協力とご理解をいただくことができたおかげです。心から感謝申し上げます。
今の子どもたちがオトナになった頃、過去(今の時代)の人だけが恩恵を受けることに浪費されたお金がツケ(借金)として残るといったことのないようにするのが、今を生きるオトナ世代の最低限の誠意だと思って、必死でやってきたつもりです。何度でも書きますが、ご協力とご理解をいただいてきた市民の皆さんに、率直な感謝の気持ちでいっぱいです。
・・・ただしですが、今回の予算案も含めて、箕面市は従来から「臨時財政対策債」という不安定な国の財源に頼ってしまっています。これを差し引くと、今でも箕面市は経常赤字に陥ります。
この正直な数値でも、「H22が107%」→「H23が105.1%」→「H24が103.8%」と、なんとか健全化の道を歩んでいますので(100%を切れば経常黒字に到達します)、このまま改善カーブが続くよう気を抜かずにいきたいと思っています。
この不安定な国の財源に頼らず、箕面市を完全に憂いのない収支均衡までもっていくことは、僕にとって二期目の目標でもありますし、今のオトナ世代の責任でもあります。どうぞ引き続きご協力をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
さて、ただ財政改革だけを進めて、なんでも一律にカットしていくだけなら誰でもできます。大切なのは、(削減だけでなく)どう将来への積極策を両立させていくかだ、というのも僕が4年間一貫して心がけてきたスタンスです。
新年度も「これだっ!」とメリハリつけて積極投資している部分があります。詳しくはこちらを見ていただきたいですが、例えば、一部抜粋すると、
- 公園などへの救助資機材の配備、小学校ごとの地区防災委員会の設立などの防災対策
- 新・松寿荘、子育て支援センターなどを含む福祉複合施設の新設(稲に来年4月オープン)
- 全8中学校で自校調理方式による中学校給食の導入(来年9月スタート)
- 保育所定員の大幅拡大(従来の目標をさらに拡大してH23〜26で400名以上の定員増)
- 国・大阪府・箕面市・鉄道事業者が共同で北大阪急行線延伸の基本設計・測量・地盤調査に着手
- 3年間ですべての防犯灯のLED化や、新たな自転車の事故防止対策・啓発など、歩行者空間の安全確保
また、昨年下旬から強力に推し進めている災害対策をさらに増強することや、この4月までで270名を拡大した保育所定員について、目標をさらに上積みして新たに約150名の定員増を目指すことなど、いろいろと次の展開に踏み出すことができるのは嬉しいです。こうした新たな活動も、財政改革への市民の皆さんのご協力・ご理解のおかげです。
そして、毎年のように給料カットされながらも、がんばってくれた職員があって、この予算編成ができたことも、一言、申し添えずにはいられません。財政担当も、各事業セクションも、収入を支える税務・競艇セクションも、それぞれに感謝です。
・・・さて、早いもので今年の夏は箕面市長・市議会議員選挙があります。先日、選挙管理委員会から選挙日程が8月5日(告示日)〜8月12日(投票日)に決まったとの連絡がありました。
最近、よく3年半前の初めての選挙のことを思い出すのですが、僕が街頭で繰り返し申し上げたのは「変えるべきは断固として変え、伸ばすべきは思い切って伸ばす」でした。このスタンスは変えることなく、尖がったままあまり丸くならずに、これからも力を尽くしていくつもりです。
まずは目の前の新年度予算案の審議。全力でいきます。